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「IoT SELECTION」のサービス担当者に聞く“IoTのサブスク”という新しいモデルに込めた想い

Jun 18, 2021

日本では少子高齢化が進み、働き手が少なくなっている産業が数多くあります。解決策の一つとして、事業の省人化・省力化・業務効率化が可能となるIoTソリューションに注目が集まっている一方で、コスト面や知識面におけるハードルの高さから、導入したくても、二の足を踏む事業者も少なくないようです。

そうした悩みを解決するため、IoTプラットフォームを提供する株式会社ソラコムと東京センチュリーが共同でリリースしたサービスが、IoTソリューションのサブスクリプションサービス「IoT SELECTION」です。ユーザーへの具体的なメリットなどを両社のサービス担当者3名に伺いました。

IoTという“モノ”を体験(コト)として提供する「IoT SELECTION」

IoTをサブスクで

――まずは「IoT SELECTION」がどのようなサービスなのかを教えてください。

二神:すでにさまざまな業界で導入済みで、効果が実証されている数々のIoTソリューションを、サブスクリプション(サービス利用料課金モデル)で提供するサービスです。デバイスや通信、アプリサービスがパッケージ化されており、お客さまはデバイスの購入や通信会社との契約、追加のシステム構築なしに、IoTソリューションをWEBサイトから申し込み、1カ月単位で利用することができます。

藤木:扱っているIoTソリューションにはすべてソラコムさんの通信が組み込まれているので、新たなネットワークの構築などは不要です。自社開発に比べて、初期コストや開発期間など、お客さま側の負担を大幅に削減することが可能です。

上段左:藤⽊、上段右:笠⾕(東京センチュリー)∕下段中央:⼆神(株式会社ソラコム アライアンスマネージャー)
上段左:藤⽊、上段右:笠⾕(東京センチュリー)∕下段中央:⼆神(株式会社ソラコム アライアンスマネージャー)

――サービス誕生の経緯についても教えてください。

藤木:東京センチュリーは以前から、新しいビジネスとして“サブスクリプション”というモデルに着目していました。2017年にサブスクリプション管理プラットフォームを提供しているビープラッツさんと資本業務提携をし、サブスクによる新しいビジネスモデルを検討していました。その流れの中で、IoT分野におけるさまざまな実績をもつソラコムさんと何か一緒にできないかと、私たちから二神さんにご相談させていただきました。

二神:ソラコムにはパートナー企業と開発し、効果も実証されている優れたIoTソリューション事例が豊富にあります。しかし、そうしたソリューションが世の中になかなか広まっていない、認知度が低いという悩みがありました。技術者などの専門的な知識を持つ人たちだけでなく、ユーザー層をさらに広げていくには、“体験”自体をパッケージとして提供する必要があるとも考えていました。そんなとき藤木さんからサブスクリプションのお話をいただき、「これだ!」とバチンと噛み合うような感覚があったんです。

loT SELECTION
          

藤木:よく“モノからコトへ”といいますが、サブスクリプションはそれがすごくイメージしやすいサービスだと思うんです。サブスクリプションのユーザーは、デバイスなどのモノ自体を求めているわけではなくて、モノを使って生み出される体験・効果(コト)を求めている。それに、もともと東京センチュリーはモノをお貸しするというリースが祖業であり、豊富な知見がありますので、サブスクリプションというモデルにも親和性は高いと感じていました。

また、パートナーシップという文化も当社には色濃くあります。そういった意味でもソラコムさんと何か一緒に事業を進められるのでは、と可能性を感じていました。

二神:お話をいただいてからはとんとん拍子で話が進み、1ヶ月半ほどで会社間の合意まで行きつき、半年後にはサービスのローンチとなりました。

笠谷:今回はソラコムさんのスタートアップ的スピード感についていくために、東京センチュリー側の社内調整や意思決定などもスピード感を意識しました。そういった点も、当社としては一つのチャレンジだったと思います。
今では、このようにスピード感を持ったプロジェクトは、東京センチュリーでも当たり前になりつつあり、適応していく力も当社の強みだと思います。

IoT導入に迷うお客さまの背中を押してくれるようなサービス

IoT導入に迷うお客さまの背中を押してくれるようなサービス
          

――IoTソリューションをサブスクという形で提供することでの、ユーザー側の具体的なメリットはどのようなものでしょうか。

二神:IoTに興味を持っている事業者は多いのですが、一般的に導入の障壁となっているものが二つあります。
一つはハード購入費用の負担が大きいことです。IoTは通常、小規模な実証実験から始めるため、どうしても初期費用などの導入コストが割高になります。せっかくハードを購入しても実証実験の結果、IoTの導入を見送ることになれば、ハードにかけたコストも無駄になってしまう。そうした初期コスト面の問題が、IoT導入に二の足を踏んでしまう大きな要因となっていました。

もう一つ、これはIoTソリューション全般に言えることですが、“値札”がついていないということです。つまり最終的な費用がいくらかかるか、実際にやってみないと分からない。こうした導入コストや費用の不明瞭さといった障壁をなくすのが、サブスクというモデルをとった大きな狙いです。

藤木:小規模でも短期間でも、まず気軽に試すことができるのはユーザー側の大きなメリットです。利用期間に応じて料金を支払う仕組みなので、ユーザーは好きなタイミングでやめることができますし、実際に体験したうえで、やめるか継続するか、あるいはまた別のソリューションを導入するのか、フレキシブルな判断ができます。

二神:また、ソラコムにはすでに他社事例や導入実績という形で、豊富な実例・知見があります。いわば実証実験はすでに完了し、一定以上の効果が見込まれるソリューションが「IoT SELECTION」には揃っている。こうしたことも導入への心理的ハードルを下げますし、IoT導入の判断に迷っているユーザーの“最初の一歩”には最適なサービスだと思います。

――なるほど。今までにないIoTソリューションのサービスなのですね。今までないサービスを形にするまでに苦労や課題もあったのではないでしょうか。

笠谷:ほとんどの企業はIoTソリューション導入を検討するうえで、まずはインターネットで情報収集をされますので、その段階から「IoT SELECITON」のことを認知していただけるよう、サイトの整備や導入事例などもご紹介し、導入のイメージが伝わるよう取り組んできました。

二神:現在の課題的なところでいいますと、「IoT SELECITON」は厳選したソリューションを紹介するセレクトショップ型をコンセプトにしていますが、とはいえ、やはり品揃えも重要です。今後、サイトに掲載するソリューションの数をもっと増やしていきたいと考えていますし、そのためにも、事業者がソラコムを活用した新規サービスをつくるための支援には一層力を入れていこうと考えています。

さまざまな企業が協業し、新しいサービスも生まれていく“共創”のプラットフォームへ

さまざまな企業が協業し、新しいサービスも生まれていく“共創”のプラットフォームへ
          

――「IoT SELECITON」を活用している事業者からの反響や、具体的な導入事例を教えてください。

藤木:最近はアナログメーターの可視化、モーターやポンプの劣化検知ソリューションなど、製造業や工場で汎用的に扱えるソリューションがラインナップにも増えてきています。前々からこのようなIoTソリューションに関心があった中小企業の方々からの反響をよく伺いますね。

⼯場などのアナログメータを遠隔監視できる「アナログメータ可視化サービス」
⼯場などのアナログメータを遠隔監視できる「アナログメータ可視化サービス」
装置内のモータ軸受ベアリングの劣化‧破損発⽣をモニタリングする「MMCloud for AEMonitorPack」
装置内のモータ軸受ベアリングの劣化‧破損発⽣をモニタリングする「MMCloud for AEMonitorPack」

二神:製造業や工場での今後の展開が期待されるサービスだと、共有物品の紛失防止や返却・保管時の物品管理ができる「MAMORIO Biz」や、工場や倉庫などでニーズの高い屋外向け遠隔監視カメラ「@Rec-cam」などがあります。

藤木:ちなみに今、「IoT SELECITON」で一番ヒットしているのがIoT電球の「HelloLight」です。家にある電球と交換するだけで、見守りや防犯に活用できる便利なソリューションです。例えばヤマト運輸さんでは「HelloLight」を活用し、単身高齢者の見守りサービスを展開されています。月1個からでも利用できるので、中・小規模の会社、自治体の方々にもご活用いただいていますね。

LEDのON∕OFFを通信でお知らせするSIM⼀体型のIoT電球「HelloLight」
LEDのON∕OFFを通信でお知らせするSIM⼀体型のIoT電球「HelloLight

――コロナ禍の影響で、遠隔監視や見守りのためのIoTソリューション需要も高まっていそうですね。

笠谷:今、導入が増えているのがAIを活用した見守りサービス「Live-Connect Facility」です。介護施設などのベッドや部屋にセンサーをつけることで、入居者の安否確認や呼吸数、外出やトイレ利用などのデータを入手できるサービスです。このサービスを使えば夜間、部屋に安否確認に行くことや、それによって入居者を起こしてしまう事態も防げます。介護職員の負担を減らし、より快適なケアを実現するサービスとなっています。

AIを活⽤した⾒守りサービス「Live Connect Facility」
AIを活⽤した⾒守りサービス「Live Connect Facility

――これから「IoT SELECTION」をどのような方々に、どんな風に活用していただきたいか、みなさんの想いを聞かせてください。

笠谷:これまで専門知識や導入コストといった面でハードルが高かったIoTですが、「IoT SELECTION」はより気軽に、低コストでの導入を可能にします。介護領域など、人手不足が課題になっていながらも、これまでなかなか思い切った投資ができなかった分野で、大いにご活用いただけるのではと考えています。

藤木:そうですね。特に日本では世界の中でも先行して高齢化が進んでいます。従事者が減りつつある農業や漁業などの第一次産業において、「IoT SELECTION」を役立てていただけると思います。

二神:IoTでも特に多い用途はやはり遠隔監視ですが、現地に行かずとも状況を把握し、さまざまなデータを取得でき、さらにそれを共有できることは省人化・省力化を図るうえでも非常に有益です。

そして笠谷さんと藤木さんがおっしゃったように今、さまざまな領域、特に一次産業の分野で高齢化や人手不足が深刻化しており、省人化・省力化が大きな課題となっている。その対策として具体的に何をすればいいのか分からない方も少なくないと思うので、そのような事業者の方々に、まずは気軽に「IoT SELECTION」を見に来ていただいて、試していただけたらうれしいですね。

藤木:当社にはおよそ25,000社のお客さまとのつながりがあります。IoTを必要とされている方、IoTをもっと広めたい方がいらっしゃると思います。たくさんの企業が「IoT SELECTION」をご活用いただき、「IoT SELECTION」を核にさまざまな企業が協業することで、業務の効率化や生産性向上に貢献する新しいサービスが続々と生まれていく。そんな“共創”が生まれていくようなプラットフォームを目指していきたいです。

【お知らせ】

日本最大級のIoTカンファレンス「SORACOM Discovery 2021」が2021年6月22日~24日オンラインで開催されます。
IoTの解説、SORACOMの使い方、最新事例のご紹介など、Discoveryにつながるこの機会にぜひご参加ください。

・IoT SELECTIONの詳細はこちらから
https://iotselection.tcplats.com/

二神敬輔(ふたかみ・けいすけ)

株式会社ソラコム アライアンスマネージャー

2016年2月よりソラコムに参加。現在はパートナーアライアンス全般と関連するビジネス企画、セミナーへの登壇、イベント運営等のマーケティング活動といった幅広い業務を担当。
ウェブサイト:https://soracom.com/

藤木勇一(ふじき・ゆういち)

2001年、東京センチュリー(旧センチュリー・リーシング・システム)入社。東京中央支店(現首都圏一部・二部)、情報機器第三部、京都支店、情報機器第二部で国内リース営業に従事。現在は2019年3月にサービス開始したIoT SELECTION事業の推進、ならびにサブスクリプションビジネスの営業支援を担当。

笠谷佳美(かさや・よしみ)

2008年、東京センチュリー(旧 東京リース )に入社。コーポレート営業部門、エスディーエル、首都圏営業部門にて国内リース営業に従事。2019年下期より、IoT SELECTION事業の推進を担当。

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