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地元愛こそ原動力。子どもたちのため、未来のために、企業はどのようにあるべきか?

2022年2月9日

兵庫・神戸を拠点に事業を展開する神鋼不動産は、SDGsが今のように世の中に広く浸透する以前から、持続可能な地域社会、街づくりの一環として、様々なCSR活動に取り組んでいます。活動を担当する総務部の奥橋健彦部長と川口芽依さんに話をお聞きしました。神戸生まれ神戸育ちのお2人の話しぶりは、地元愛と、地域の皆さんに貢献したいという想いがあふれていました。

誰かが喜んでくれた。それだけで地域への想いはさらに強くなる

神鋼不動産の物件である寮

神鋼不動産の物件である寮

――まず、神鋼不動産のCSR活動について教えてください。

奥橋

私たちは住宅開発や都市開発などの不動産事業をベースとしながら、より広い範囲で人々の暮らしに役立つ存在として成長し続ける「総合生活関連企業」を標榜しています。企業としての社会的責任を果たすCSR活動は、そのための重要な取組みです。大きく4つのテーマを立てて取り組んでいます。
1つ目は「子どもの育成、環境活動への取り組み」です。小学生を対象にした絵画コンテストやワークショップなどを企画・運営しています。
2つ目は「地域・社会貢献活動への取り組み」。各事業所周辺の清掃活動を習慣化し、自治会主催の各種行事にも積極的に参加しています。

3つ目は「信頼されるサービスの提供」です。お客さまの安心を何より最優先し、用地の取得から建設、販売、入居後の管理までをトータルに取りまとめられる体制を整備して、品質の維持・向上に日々努めています。
4つ目の「神鋼不動産のCSR基金」は、地域・社会貢献活動に取り組まれている団体さまへの支援活動です。基金を通じてさまざまな活動を知り、私自身、社会問題への関心が深まったように感じています。

川口

⾃治会の活動や清掃活動に地域の⼀員として参加している

⾃治会の活動や清掃活動に地域の⼀員として参加している

――いつからCSR活動を続けているのですか?

奥橋

2011年です。創業から半世紀以上に渡って長く事業を続けてこられたのは、もちろん地域の皆さまのおかげ。感謝の気持ちを形で示す活動として、清掃活動から始まりました。

入社して活動内容の幅広さを実際に知ったときは、率直に言ってとても驚きました。
生まれ育った神戸のまちに貢献できる仕事がしたいと思って就職活動を続けていたので、不動産の分野を超えて地域に暮らす方々とこれだけたくさん関われることは、嬉しいことです。

川口

奥橋

私も神戸の人間で、入社を決めた理由は川口さんとほぼ同じです。
清掃活動に参加しているとまわりで暮らす方々との接点も増え、いつだったか、近くで飲食店を営む方から大きな声で「ありがとう!」と言っていただいたこともありました。そのときの笑顔は今も忘れられず、少しずつではあっても地域に恩返しができていると実感したことをよく覚えています。

社内イメージ

          

――社員の皆さんの反応はいかがですか?

CSR活動の企画・運営は基本的に総務部の担当業務ではあるのですが、活動ごとに各部署のメンバーが参加しています。
普段とは違う業務をすることで視点が変わったり、部署間の情報交換につながったり、子どもたちとのふれあいを楽しみにしている人もたくさんいますね。

川口

奥橋

全部署から代表者が参加する1年の活動報告を兼ねたCSR推進協議会では、「高齢者のために私たちができることは何かないか?」「将来を担う子どもたちに何か貢献できないか?」など、たくさんの意見が交わされます。
地域の皆さまのために何か貢献したいと思える風土が根付いてきたと感じます。

絵画コンテストは、年月を経て地域と一体感のあるイベントに成長

絵画コンテスト

          

――個人的に思い入れの強い活動はありますか?

コロナ禍以前に夏祭りのお手伝いをしたことや、小学校に伺って、子どもたちに写真撮影を通して地元の良さを見つけてもらうワークショップなど、どれも楽しかった記憶ばかりです。
今は絵画コンテストをメインに担当しているので、一つ挙げるとするなら、この活動に一番思い入れがあります。

川口

奥橋

「未来のまち 夢のわが家 こども絵画コンテスト」は、2021年で10回目を迎えました。最初の頃は100枚に満たない応募数でしたが、回を重ねるごとに増えてきて、今年はついに2,000枚を超えました。

――どうやって作品を募集しているのですか?

まず募集のためのチラシとポスターをつくり、地元の教育委員会に協力をいただいて、夏休みが始まる前に神戸市内小学校にチラシやポスターをお配りします。
応募期間は10月中旬頃まで。募集を締め切った後は1次~3次の選考を経て、2月上旬に表彰式といった流れですね。

川口

奥橋

選考は社員も役員も全員参加です。最終選考は選考を通過した200点ほどの作品を会議室に掲示し、当社役員の投票により決めていきます。

選考の時期になると、気になる作品について語り合う社員たちもいて、社内でも関心の高いイベントになっていると、ワクワクした気持ちになります。

川口

絵画コンテスト

          

――選考や表彰は社内だけで進めているのですか?

奥橋

いえ、関連企業や行政の方々にも関わっていただいています。それに、選考には美術の専門家の先生にも加わっていただいています。
募集の告知にあたっては、私たちと同じ地場の企業である神戸新聞社さまにいつも広告の掲載をお願いしているのですが、「子どもたちのために」とスペースを確保していただいています。

本社のすぐ近くにある兵庫県立美術館にもご協力をいただいて、応募作品は毎年、全作品を展示しています。
学芸員の方ともよく連絡を取り合っていて、今年は、過去最多となる2,063枚をどうやって並べようかと、相談しています(笑)。

川口

奥橋

昨年の展示は、コロナ禍でどのように開催すべきか熟考した結果、表彰式は中止することになりましたが、展示については感染対策を講じた上で実施することができました。来館された方から「コロナ禍で暗い気持ちになっていたところ、子どもたちの絵を見て気持ちが前向きになった」といった感想やお礼のお言葉をいただき、実施してよかったと強く思いました。
兵庫県・神戸市等、地域が一体となって開催するイベントになってきていると、少なからず手ごたえを感じています。

保護者の方々にも喜ばれています。昨年の受賞者には賞状や副賞を配送でお届けしたのですが、すごく丁寧なお礼をいただいて、関係者一同、喜びを分かちあいました。

川口

一人ひとりの実体験が組織と地域の絆を結び、明るい希望をもたらす

――現場に携わる立場として、CSR活動の意義をどのように感じていますか?

奥橋

たとえば「神鋼不動産CSR基金」では、自分たちの公演に子どもたちを招待するという劇団四季のプロジェクトを支援しています。公演の日は私たち神鋼不動産の社員も、会場で一スタッフとして入場整理のお手伝いなどをしています。
開演前に楽しそうに列に並ぶ子どもたちの表情や公演を終えて興奮、感動している様子に元気づけられる社員もいて、その時間が、普段の業務を進めるうえでの大きなモチベーションになっているのではないかと思います。
一人ひとりのこのような体験の積み重ねは、地域との共生が大前提である私たちにとって、きっとかけがえのない無形の財産になると信じています。

⼦どもたちを無料で劇団四季の劇場に招待する「こころの劇場」に参画

⼦どもたちを無料で劇団四季の劇場に招待する「こころの劇場」に参画

神鋼不動産は、ただ不動産を取り扱っているだけではなく、地域の活性化を真剣に考えて多様な活動を行っていると多くの皆さまに知っていただいて、未来のために取り組みを進める人たちとのつながりが今以上に生まれやすくなってほしいと願っています。新しいつながりがどんどん広がっていけば、持続可能な社会の実現を引き寄せるさらに大きな連鎖と好循環を導き出せるのではないかと、希望を持っています。

川口

――ありがとうございました。非常に充実された活動を、社員の皆さんと一緒に、地域に根差して実施されているんですね。

奥橋

これだけ数多くの活動を実施していると、正直なところ、業務としては忙しくなってしまうこともあります。しかし、ただお金を寄付したり、作業を外注したりすることでは本来の目的が果たせないと考えています。多くの社員に参加してもらって、まちの方々と触れ合ってもらう、喜ぶ顔を見てもらうことが、街づくりを担う当社の社員としての仕事の姿勢にも生きてくると考えています。

世界⾃閉症啓発デーのイベントに参加したメンバーと

世界⾃閉症啓発デーのイベントに参加したメンバーと

――地域社会の貢献と事業が密接につながっているんですね。SDGsに親和性の高い、循環型経済社会の実現を企業理念に掲げている東京センチュリーと共通しているように感じます。東京センチュリーグループの一員に加わって、約3年経ちます。今後グループとして期待すること、取り組んでいきたいことはありますか?

グループの一員になって、広報業務の勉強会に参加させてもらう機会がありました。他社の事例を直接的に知れたおかげで、業務の進め方を見直すことができ、新しい視点を身につけられたようにも感じています。これからも自分にはない経験やノウハウを積極的に吸収して、地域とグループ全体に還元していきたいと思います。

川口

奥橋

消費者心理への敏感な反応が求められる神鋼不動産ならではのB to C目線を大切にしながら、グループの発展に貢献してまいります。
そして、東京センチュリーグループのサステナビリティも学び、地域への想いに根差した企業活動に反映しながら、まちの発展と人々の安心を支え続けていきたいと思います。

奥橋 健彦(おくはし・たけひこ)

総務部

神戸出身。神戸の街の活性化に携わるため、神鋼不動産に入社。以来、不動産営業、開発を経て現在総務部長を務める。

川口 芽依(かわぐち・めい)

総務部

神戸出身。入社時は秘書業務を担当。2018年から総務、CSR、広報業務を担当。絵画コンテストを主担当として務める。

※記事の内容、肩書などは掲載当時のものです

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