Sustainability

異動のシーズン到来。
経験者が語る、異動で得た内面変化と成長の余白。

2022年4月13日

日本において、春は多くの企業で人事異動が活発に行われる季節です。新しい環境に刺激を受ける人もいれば、戸惑いを感じる人もいるでしょう。慣れない仕事、初めての人間関係のなかで意欲的に仕事を進めるためにはどうすれば良いのでしょうか? また、異動によってどのような変化と成長が訪れるのでしょうか? 入社以降、複数回の異動や大幅な担当業務の変更を経験している3名の社員に話を聞きました。それぞれの体験談を、ケーススタディとしてぜひお役立てください。

これまでと異なる環境に身を置くことで、自身の新たな可能性に気づく

(写真左より)村岡欣彦、⽟城志穂、佐藤誠

(写真左より)村岡欣彦、⽟城志穂、佐藤誠

――はじめに、皆さんの経歴を教えてください。

村岡

入社して最初の配属先は、当時国内リース事業主体の営業組織の中では少数派の融資部でした。次に国内リース事業の営業部署に異動、外部出向とプロジェクト営業部を経て、合併(東京リースとセンチュリー・リーシング・システム)の半年ほど前に人事部に異動しています。その後、スペシャルティ事業分野のストラクチャード・ファイナンス部を経験して、現在、不動産ファイナンス第二部に所属しています。

私は入社後、大阪で国内リース事業の営業担当を6年ほど務めた後に、東京の情報機器第一部に異動しました。こちらも6年ほど担当したのち人事部に移り、7年間採用と研修関連の業務を担当していました。2年前に情報機器第一部に戻り現在に至っています。

佐藤

玉城

私は入社後、大阪で国内リース事業の営業担当を4年ほど務め、2006年に東京に異動しました。産休と育休のタイミングで合併があり、2010年に職場復帰した時は国際事業分野の営業部に配属されました。2012年に国際業務部(現国際営業統括部)に異動し、2021年10月から総合リスク管理部で環境事務局の業務を担当しています。

――ラインをまたがった異動を経験されているんですね。部署を異動することで、自身の内面や成長にどのような影響があったのでしょうか?

大阪と東京において入社以来、営業の仕事をずっとしていたので、人事部への異動が決まった時は、率直に言えば「なぜ自分が?」と衝撃を受けましたが(笑)、新しい経験ができるというワクワクする気持ちはありましたね。

採用活動は応募者の面接から始まり、選考、内定、入社後の研修と、年間の流れがある程度決まっていますので、いかにスケジュール通りに業務を進められるかといった点で、営業とはまた違う計画性が身についたように思います。

また、初任地であった大阪勤務の経験も、その後の姿勢に大きく影響したと思います。その土地を知らない、仕事もわからない、友達もいない状況で、逆に得るものしかないと考え、どれだけ成長できるのか試すことができると思いましたし、その成長を実感できた6年だったと思います。

佐藤

従業員の子どもたちがオフィスを訪問する「ファミリーデー」にて、娘さんとともに

従業員の子どもたちがオフィスを訪問する「ファミリーデー」にて、娘さんとともに

村岡

私も営業から人事部への異動を経験し、佐藤さんと同じく戸惑いは少なからずありました。未経験業務に対する不安は異動の都度、少なからず感じてしまいます。ただ、30歳代のころだったと思いますが、徐々に物事のとらえ方や気持ちの持ち方を変えるようになってきました。

想定外な人事異動だと、なぜ?という気持ちや不安が多少なりとも生まれますが、自身の希望にかかわらず、会社として何か目的や意図があっての異動であろうと思います。内示から異動日までの数週間、心の準備として新しい部署でこういった役割が求められているのではと、発想を変えられるようになりました。それからは、異動のたびにポジティブに受け止められるようになった気がします。

玉城

私の場合は産休と育休のタイミングで合併があり、加えて職場復帰が未経験の部署でのスタートだったので、子育てと仕事の両立にとにかく追われていました。当時の記憶があまりないくらいです(笑)。

そのような中でも、復帰後の国際事業の業務は外資系のベンダーと一緒に広がりのあるビジネスに取り組める機会が多くあったので、グループとしての事業展開の方向性をしっかり学ぶいい機会になったと感じています。

蓄積された経験が変化への適応を支える拠り所となった

――過去に所属した部署での経験が異動先でも役に立っていると感じたことは?

玉城

国際業務部では、グループ内の海外現地法人の運営をサポートすることが主な業務内容で、先方担当者とのやり取りでは、現地としては難しく感じるような無理なお願いをするケースも少なからずありました。

こういったケースで心掛けていたことは、有益な情報の提供です。たとえ目の前の案件と直接的な関係がなくても、その現地での事業展開に役立つような内容であればどんどん伝えるように意識していました。営業時代、お客さまの事業に関連性のある情報をご提供して、とても喜んでいただけたことがあり、その経験や姿勢を社内やグループ内でも生かすことができたと思っています。

東京リース在籍時の社内表彰式にて。業務実績が評価され敢闘賞を受賞した

東京リース在籍時の社内表彰式にて。業務実績が評価され敢闘賞を受賞した

仕事相手や業務内容が変わっても、自分のできることはそう変わるものではないですよね。営業であればお客さまのためになる提案をすることと、採用活動であれば学生の皆さんに東京センチュリーの魅力を発信することは、根本はどちらも同じ。シンプルに言えば、ニーズを正しくとらえ、いかに喜んでもらえるか。人事部にいた頃の先輩からこのようなアドバイスをいただいて、私も過去の経験をどんどん生かしていこうという気持ちになれました。

人事部の仕事では、少なくとも目の前にいる学生の皆さんにとっては自分が会社の代表だと、よく言い聞かせていましたね。様々な部署の方に協力を仰いで、事業ごとの特性や部署ごとの文化を可能な限り把握するよう努め、その過程で当社グループ全体に対する理解が営業時代とくらべてはるかに深まったという手ごたえもあります。

佐藤

村岡

合併と社名変更を経て、ここ数年は特にダイナミックな事業展開が目立つようになりましたよね。協業パートナーも増え、かかわる方々との合意形成が一層、大切になってきたと感じています。今の部署では、官民連携で進める自治体の公設卸売市場の再整備事業に携わっているのですが、立場や所属によって本当に価値観は様々。自分にとっての当たり前が他者にとっては必ずしもそうではないと、折に触れ痛感しています。

ただ、苦労の分だけ充実感は格別です。人事部にいたころも同じような感覚がありました。私が人事部にいた頃はちょうど両社が合併したころで、就業規則や人事評価基準といった新たな制度づくりが大きなミッションでした。人事のエキスパートが両社から集まり、妥協のない議論が続いていました。その過程で、どちらの制度が良いかではなく、新会社としてどういった制度や仕組みが良いのか考えようとメンバーに声を掛け続けたところ、新しい組織としての一体感が生まれ、風通しのいいチームになったと思います。今も現存する、結婚、出産、引っ越しなどのライフイベントに対する会社への手続きを一覧にした社員向けのポータルサイトの構築はチーム力の成果だったと、よく思い出します。

プロジェクト営業部時代の上司(写真左)の壮行会にて。連日遅くまでともに働いた

プロジェクト営業部時代の上司(写真左)の壮行会にて。連日遅くまでともに働いた

――引き継ぎで気をつけていること、新しい部署に適応するために意識していることなどを教えてください。

村岡

後任者にとっては信頼関係を継続できるかどうかが大きなプレッシャーになりますので、担当するお客さまの事業特性や窓口となる方の人となりを可能な限り共有するなどして、心理的な負担を少しでも軽減できるように心がけています。異動先では、年齢や入社年次、立場が上であることが増えてきましたが、だれに対しても「教えていただく」という姿勢と基礎的な知識の習得を大切にしています。

人事部では、当時の上長の勧めで労働基準法、労働組合法、労働関係調整法の労働三法を読み込みました。法律を詳しく知ることは、自身の働き方を見直すきっかけにもなっています。

情報機器第一部では、協業パートナー先のITベンダー各社とも連携し、官公庁向けの案件を多く手がけています。効果的な提案をするためには、ITベンダーの営業担当者の方との関係構築が不可欠。部署を離れるときは、お客さまの基本的な情報や案件の進捗に加えて、協業パートナーの担当者とのやり取りについても名刺管理ソフトなどでデータ化して、細かく引き継げるようにしていました。

佐藤

玉城

私は、自分の仕事が属人的にならないように、なるべく詳細なマニュアルを作って可視化することを心がけています。異動先での仕事も細かく記録を残して整理しておくようにしていますね。自身の振り返りにもなりますし、次の異動のときの引き継ぎ資料として使えるかもしれませんので。

未知の領域を積極的に歓迎し、意欲的な挑戦を続けよう

未知の領域を積極的に歓迎し、意欲的な挑戦を続けよう

          

――最後にこれから東京センチュリーでどのような挑戦をしたいと考えていますか?

玉城

今の部署で担当している環境マネジメントシステム関連の業務に対する理解度を深めながら、先々はリデュース、リユース、リサイクルの3Rが伴った東京センチュリーの事業展開と、循環型経済社会を目指した環境への取り組みをしっかり支えられるよう、これからも満足することなく成長し続けたいと思います。

職場復帰後の新しい部署での仕事は、四苦八苦の連続で、まわりの方々のサポートに何度も助けられました。家庭と仕事の両立に悩む皆さんにこの経験を伝えることで、より快適な職場環境の実現に貢献できれば嬉しいですね。

コロナ禍において、特に若手社員は、コミュニケーションの手段が限られているなか、苦労しているという話も聞きます。人事部を経験した人間としても、こういった大きな変化の中で社員のサポートが重要だと思っていますので、悩みを抱えている若手に何か支援ができないか、考えています。

営業としての責務を果たすことはもちろんのことですが、今まで構築してきた部署を超えた繋がりを生かし、連携を積極的に模索しながら、一人の先輩社員としても、誰もが伸び伸びと働き続けられる環境づくりにも尽力していきたいと考えています。

佐藤

村岡

不動産ファイナンス第二部で進めている官民連携事業は、30年スパンのリース案件です。これだけの長期案件は部署としてもあまり例のないケース。グループの各事業領域で活発に推し進められている協業ビジネスの可能性をさらに広げる事例にしたいと、メンバー一同、意気込んでいます。

また、あくまで個人的な考えですが、いつか文化醸成につながるような事業を生み出したいという思いもあります。異動の先々で新しい刺激を受けながら成長し、意欲的な挑戦を続ける。そんな姿をグループ内外の多くの方に見ていただけるよう、これからも励んでまいります。

村岡 欣彦(むらおか・よしひこ)

不動産ファイナンス第二部 兼 医療福祉ヘルスケア営業部

入社後、融資部を経て国内リース事業分野での営業を担当、外部出向、プロジェクト営業部、人事部を経験したのち、スペシャルティ事業分野へ。同事業ではストラクチャード・ファイナンス部を経て、2018年より不動産ファイナンス第二部に所属し、2022年より不動産ファイナンス第二部長兼医療福祉ヘルスケア営業部長。

佐藤 誠(さとう・まこと)

情報機器第一部

入社後、大阪で国内リース事業分野の営業を担当。東京に異動し、情報機器第一部において引続き国内リース事業分野を担当。人事部に移り、採用・社員研修を担当。2020年に情報機器第一部に戻り現在に至る。

玉城 志穂(たまき・しほ)

総合リスク管理部

入社後、大阪で国内リース事業分野の営業を担当。東京に異動し、産休と育休を経て、国際事業分野へ異動。同事業において営業と営業統括業務を経て、2021年より総合リスク管理部で環境事務局を担当。

※記事の内容、肩書などは掲載当時のものです

1+
このエントリーをはてなブックマークに追加

おすすめ記事

キーワード

関連サービス・コンテンツ

SDGsの取組み

SDGsの取組み

両立支援の充実

両立支援の充実

PAGE TOP

お問い合わせ